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2005年9月17日 (土)

『いぬのえいが』

千里中央で「いぬのえいが」を見た。
冒頭は「なんじゃこりゃ?」と思ったが、次第に物語に引き込まれ、
ラストでは号泣。いい映画だった。

人は出会い、そしていつか必ず別れる。
そのときに、「ありがとう」と言って別れられる私でありたい。
だが、それが意外と難しい。

われわれは、そこにその人がいる、ということが当たり前の日常になると、
つい、そのありがたみを忘れてしまうものだ。空気や水がそうであるように、
それを失って初めて、その存在の大きさに気づくということが、
悲しいかな凡夫の常なのだ。

愛情でつながった間柄ならなおさらのこと。
いや、たとえそうでなくとも、昨日までそこにいた人が
ある日突然いなくなってしまうというのは、とてもさびしいものなのだ。

私の実家の裏のアパートに住んでるおっさんがいた。
彼は、「おっさん」と呼ぶのがふさわしいぐらいに腹が出ていて、
いつもランニングシャツを着ていて、いつも酒臭く、
その辺で立ちションをした。
そのため、あたりは異臭が漂っていた。
腹が立って注意したこともある。

だが、彼はある日夜中に救急車で運ばれ、入院したのち、
なくなった。

私は、たとえ自分にとっていやな存在であったとしても、
憎らしい存在であったとしても、いなくなってみると
寂しさを感じるものだとわかった。
あいつは憎らしかった、いなくなって清々した、とは
けっしてならないのである。

今、ここにこうして同じ時を過ごしているのはまさに奇跡である、と、
ほんとうに悟った人なら思うのだろう。そのとき、憎らしいと思っていた人で
さえも、いとおしい存在になる。

別れはいつか必ず来る。
そのときに、あのときにああしておけばよかった、という思いがなるべく
少ないように、出会っている瞬間を大切に過ごしたいものだ。
そのときに「ありがとう」と言えるように。

そんなことを考えさせられる映画だった。
犬好きはもちろん、そうでない人も、見ておくべき映画であると思った。

最後に、この映画に誘ってくれたYに心から感謝したい。

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» いぬのえいが [前向きに進みたい!!うつな自分]
『いぬのえいが』です。 タイトルからも判る様に犬好きにはたまらない珠玉の一作品です。 ネコ派の人も一度見てみると、犬の意外さに気づくかもしれません。 中身はオムニバスになっていて、お笑いあり、感動あり、もちろん泣きありです。 今はハムちゃんと生活を共にしていますが、近い将来ワンコもぜひ友達にしたいです。 感動したい時、泣きたい時、勇気が欲しい時には見たい作品です。 評価 �... [続きを読む]

受信: 2005年9月22日 (木) 18:48

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