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2007年4月26日 (木)

映画『東京タワー オカンとボクと、時々オトン』

とてもいい映画だった。
家族ということについて、とりわけ考えさせられた。
オカン、ボク、オトン、すべての人が、愛すべき人に思われた。
酒に酔って深夜に帰宅するオトンも。
東京の美大に行ったのに、4年間何にもしないで麻雀と女性に耽った「ボク」も。
そして、そういう人たちを責めることもなく大きく包むようなオカンと。

「ボク」にせよ、「オトン」にせよ、典型的なダメ人間、ダメ男だったのが、
後に第一線で仕事もバリバリこなすようになったのは、やはり偉大なオカンが
いたからではないだろうか。男を見守るのはやはり偉大な母親なのである。

彼女の前でオカンの話ばかりする男を、今時の女性は「マザコン」と言うかも知れない。
しかし、松たか子演じる「ボク」の彼女は、「マー君のオカンなら会ってみたい。
面白そうだもん」と言うのだった。ああ、なんという愛だろう。

後に「ボク」と彼女とは別れることになるが、余命幾ばくもないオカンには、
その事を知らせず、彼女もまた「オカン」と呼び続けるのだった。
ああ、何という、大人の女性なんだろう。

振り返ってみれば、この映画は日本の偉大な母に対するオマージュではないだろうか。
男はそもそも甘ったれで、一人では何もできない弱き存在なのである。
それを支え、育み、包むのが日本の母親であった。
マザコンなどという言葉はそもそも日本にはなかった。
わが国にはただ、偉大な母があるのみだったのだ。

安心して母に甘えることのできる息子の姿を見て、
とても心癒されるものを感じたのは私だけではないだろう。
とても美しいこの日本の映画に、拍手を送りたい。

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