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2008年4月 5日 (土)

春になって思ひ出す事など

もう20年以上も前のことを思い出した。
大学に入って、サークルを何にするか、一通り悩んだ末、混声合唱団に入ることにした。
別に、合唱が好きだったわけではない。
音楽関係のサークルに入りたかったが、軽音部は軽すぎるという印象を受けたので、
ややまじめな印象を受けた合唱に入った、ただそれだけだ。
当時900番教室と呼ばれた大講堂で新歓合唱祭というのがあり、それをたまたま
聴きに行って、たまたま先輩に声をかけられて、説明会について行った、というだけのことだった。

男子は私の入った大学、女子は周辺の大学という構成だった。
喫茶店で新入生の歓迎が行われていて、入る入らないは別にして、とにかく次の練習を
見に来てね、と言われた。
そこで出会った女子がどうも私に目を付けたらしく、以後、練習後の談話会などで
人目をはばからず「●○君~」と私に好意を示したり、手をつなごうとしてきたり、
べたべたしてきた。

田舎から出てきたばかりのむさ苦しい堅物だった私は、そういう行為がとても嫌だった。
東京の女は怖い、と思った。
彼女の存在がなかったら、そのサークルでの私の思い出も、少しは違ったものになった
かもしれない。今となっては、そんなことを考えても仕方ないのだが。

そんな人もいたけれど、そうでない人の方が多かった。
O女子大のSさんは才色兼備の女性だった。
サークルの仲間によれば、おそらく一浪で入学して、男の人との恋愛経験もあるだろうと
いうことだった。私からすれば少し大人びたところもあった。

憧れだったそんなSさんは、気持ちを露骨に表すこともなかったが、強化合宿の最終日、
徹夜の飲み会があった時、私にしなだれかかってきた。もちろん、夜の遅い時間だし、
酒の勢いもあったのだろう。私は嬉しかったがどうしていいのかわからなかった。

外が白み始める頃、私たちは二人で外に出て、一緒に散歩をした。
何を話したのかは、覚えていない。
ただそうするだけで嬉しかった。
その時の私には、ただ、そうすることしか、できなかったのだった。

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