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2008年7月24日 (木)

出来事と意味

『アンビリーバボー』というテレビ番組を見た。
なかなか面白いネタをやっていた。

前半は、百年ほど前のアメリカで、雨を降らせる技術を開発した男の話。
化学的手法を使って雨を降らせることに成功したが、詐欺師呼ばわりされた上、
降らせ始めた雨が3ヶ月降り続け、ダムが決壊し、水害になり、
裁判になった。男は自分の技術によって雨を降らせた、だから私はこの結果に
対して申し訳なく思う、と述べたのに対し、陪審員は、雨は天の恵みであり、
人工的に降らせることはできない。だから男は無罪だ、というとても皮肉なもの
だった。彼は、政府からの依頼があれば手の内を明かすつもりだったらしいが、
結局その機会もないまま歴史に埋もれてしまったという。どのような薬品を
使ったのか、記録がないために、現在使われているヨウ化銀による降雨法と
同じかどうか、わからないという。

思ったのは、アメリカはわずか百年さかのぼると旱魃に悩む国であり、
だからこそ潤沢な他国の資源に対して侵略的なのだなあ、ということ。
また、新技術を開発したら、それを私物化せずに公共化することが、
自分のためにもなるということ。

後半のネタは、ある日本人の家族の話。
ある夫婦と子ども三人の話。
主人は、奥さんの親の会社を引き継いで社長になり、ずっと京都で勤務して
いて、東京の家にもろくに帰れなかった。ヨーロッパに海外赴任していたために
帰国子女だった子どもは、日本語がうまくしゃべれず、学校でいじめられ、
暴走族に入ったり、家出したりして、家族はばらばらになった。

ある日奥さんがトライアスロンの広告を見つけ、主人と一緒に挑戦することを
提案するが、自転車に乗っている時に大事故に遭い、生死の境をさまよう。
主人は京都の会社と東京の家とを往復し、妻の看病に付きそう。そういう
苦労を見ていた子ども達も少しずつ変わっていく……という話。

感想。
起こった出来事を見て、平面的に幸だ不幸だと決めつけてはならないのだ。
出来事は立体的に見なければならない。そうすれば必ずそこに「意味」が
見えてくるはずだ。

また、自分がクリアしなければならない課題を意図的に避けていると、
一時的にはうまく逃げられたと思えても、後でいずれクリアしなければ
ならない時が来る。最初の時に逃げないこと、全力でぶつかることが、
与えられた人生に対する真摯な姿勢なのだ、と思う。

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2008年7月23日 (水)

昼寝の悦楽

昼寝が好きになったのは、大人になってからだ。
子どもの頃(幼稚園ぐらいまで)、強制的に昼寝をさせられたが、
嫌だった。太陽の下ではしゃぎ回りたいのに、薄暗くした部屋で
寝かしつけられ、起きたら日が傾きかけていて、何か世界が
がらっと変わってしまったような感じがするのだった。

大人になってからの昼寝はとても気持ちがよい。
自然に眠りに落ちて、起きた時は頭がすっきりしている。
昼寝は、子どもがするものではなくて、多少体力の落ちた大人のための
悦楽ではないだろうか。

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2008年7月22日 (火)

原動力

何かをする原動力が、愛でなければならないとは必ずしも言えないわけで、
例えば誰かからご無体な扱いを受けて、「何糞!」と思ってそれが
原動力となるのなら、それはそれで構わないことだと思う。
その結果がいい仕事につながればそれでよい。

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2008年7月19日 (土)

マドモアゼル愛さんのブログ

長い間更新が滞っていたマドモアゼル愛さんのブログが最近再び
更新されるようになって、読むのを楽しみにしている。

マドモアゼル愛さんは男性の西洋占星術家だが、ブログの内容には
共感するところがとても多い。氏によれば、これから大きな変化が訪れる時代
だという。そしてそれは我々にとっては良い変化だという。

先が見えない、という不安感は現代を生きる誰もが持っているだろうが、
それは我々が今、過去に経験したことのない変化を経験しているからだろう。
時代が大きく変わろうとする時にはいつもそうだったに違いない。

しかし氏のブログを呼んでいると、この変化は、
才能がありながらもこれまでのシステムの中で不遇だった人たちが
生き生きと生きられる世の中が来るための変化であるように思う。

マドモアゼル愛さんと同様、私もこの変化を楽しみにしている。

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2008年7月18日 (金)

スタンダードを侮るなかれ

セッションに行って思うのは、スタンダードを侮るなかれ、ということだ。
たとえば、超スタンダードと言ってもよい「A列車」。
3,4小節目をホールトーンでやるとアウトな感じがするので、
私も今までそれ一本槍でやってきた。
しかし、もっと大きい流れとしてみると、半音進行が作れて、
そのラインがとても心地よいことに(今更)気付いた。
先入観にとらわれないで柔軟な頭で見直してみれば、
いろんな角度からフレーズが作れる。
2-5-1のお決まりフレーズでも事情は同じだ。
いろんな捉え方の余地があるということだ。

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2008年7月10日 (木)

『偽善エコロジー』武田邦彦(幻冬舎新書)

最近テレビを見ていると、「エコ替え」と言って、エコな新製品に買い換えよう
という宣伝をやっている。まだ使える物を捨てて新しい商品を買うという行為の
どこがエコなのだろう? 自分の頭でものを考える人なら、そう思うはずだ。
そして、最近にわかに喧伝されるようになった「エコ」運動の胡散臭さに
気付くことだろう。

武田邦彦氏の著した『偽善エコロジー』は、環境問題のずぶの素人にも
わかるように書かれている。もはや新興宗教と化した「エコ教」からの
洗脳を解くためには良い本だと思う。

例えば、
■レジ袋は原油のうち昔は捨てていた成分を利用できるようにしたものなので、
レジ袋廃止運動は意味がない。
■間伐材を使って日本の森林を守るために、国産の割り箸を使うべきだ。
■紙のリサイクルは意味がない。
■ごみは、可燃物と金属の二種類の分別でよい。
■ペットボトルのリサイクルは意味がない。
等々。

レジ袋の廃止に私は胡散臭いものを感じていたが、著者がその根拠を証明してくれた。
最近の「エコ運動」は科学的な根拠がなかったり、それをすることで誰かが得をする
ということを、素人にも分かりやすいデータで紹介してくれている。

もっとも、この本の内容の全部が全部、納得できるというようなものでもない。
もう少しくわしく聞いてみたいと思うものもある。

しかし、このような本が広く読まれることで、自分の頭で何も考えずに「エコ」という流行に
乗る人が減り、何が本当に環境によいことなのかを考え、自然の恵みに感謝しながら
生きるという人が増えてくれればよいと思う。

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2008年7月 8日 (火)

ドラマ評『白と黒』

このところ、夜のドラマは全っ然見る気がしないのだが、昼のドラマは
とても面白い。特に東海テレビ(フジ・関西系)制作のドラマは見応えがある。

『安宅家の人々』『花衣夢衣』と二作続いての突っ込み満載、ハチャメチャ祭り系の
ドラマだったが、今クールはミステリーの雰囲気もあるドラマに戻った。
系統としては、名作『美しい罠』につながるものだろう。

人と人との思惑が絡み合い、誰が善で誰が悪かわからない、そういう人間模様を
描いた大人のドラマと言えよう。小説を読むような面白さがある。
今後の展開が楽しみである。

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ドラマ評NHK『瞳』

里親・里子という制度が公的に存在するということを知らなかった。
それを啓蒙しているというだけでもこのドラマの存在価値はあるだろう。
月島の長屋の人間関係、里親・里子の周りで起こる人間関係を
描いていて、なかなか面白い。演技面で言うと、子役の森迫永依の
演技は素晴らしく、目を見張るものがある。

惜しむらくは、ヒップホップの学校とダンスシーンがこのドラマに
どういう役割を果たしているのか、よくわからない。
いっそ、ダンス関連の設定をなくしてしまえばスッキリするのに、と思う。

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2008年7月 1日 (火)

全然面白くないNHK大河『篤姫』

NHK大河ドラマ『篤姫』が視聴率20%を超え、好調だそうだ。
率直、「信じられない」。
私も3~4回見てみたが、実に退屈で、全然面白くなく、
これなら見るだけ時間の無駄だ、と思った。
ドラマというのは「つかみ」が大切で、見続けられるドラマは初回放送で
その世界にぐぐっと引き入れられるが、3回見てダメなものはそれ以上
見てもダメだろう。

それに比べると、テレ東や日テレ系の歴史検証番組の方がよほどスリリングで面白い。
なにせ、篤姫は幕末のあの激動の時代に水戸派のスパイとして島津藩から
送り込まれ、将軍家定や大老井伊直弼の暗殺に関与したという説を
あますところなく検証しているのだから。

少なくとも篤姫はそういう人物だったという説があるということだ。
童顔の宮崎あおいにはそういう大役を演じることは無理だろう。
人としての迫力とか、鬼気迫るものが全然ない。
日テレでは高橋かおりが篤姫を演じていたが、そのキャスティングの方が
まだマシだと思った。

宮崎が篤姫役を演じるということは、彼女がまだ「純情きらり」で主役をやっていた
ころか、その直後ぐらいに決まったはずだ。NHKが彼女の人気にあやかって
視聴率を上げようと安直な道を選んだのだろう。

次の大河も長澤まさみが主役をやるそうだ。
大根役者の彼女にいったいどんな演技が出来るのだろう。
実績を無視して役者人気に頼るのはやめてほしい。民放のドラマならともかく、
NHK大河ならなおさらだ。

私は今まで公共放送としてのNHKを信頼し、受信料をまじめに払ってきたが、
ここまで視聴者を馬鹿にするのなら、もう受信料の年間一括払いもやめようかと
思っている。

公共放送の役割は視聴率ではない。
市場原理主義では淘汰されるような真面目な番組を愚直に作り続けることだと思っている。

追記:NHKの『篤姫』が面白くないのは、権謀術数に満ちたスリルとサスペンスあふれる
幕末という時代を、安易なホームドラマに矮小化している点にあると思う。
だいたい、脚本家自身が、ホームドラマのようなものを目指す、と宣言しているのだから。

書いているうちに肝心なことを書くのを忘れてしまっていた。

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