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2017年5月31日 (水)

中島敦全集を読む

中島敦全集を読んでいる。
面白い。
やはり文藝は昔のものに限ると思う。
ワープロで書くようになった現代のものは、味が薄いように感じる。
それに対して、昔のものは、一つ一つの言葉の重み、密度が違う。
原稿用紙の上で、ああでもない、こうでもない、と何度も推敲を重ねるからなのだろうか。
現代の小説は、ストーリー展開の面白さはあるのかもしれないが、なにかテレビのドラマでも見るようなものが多いような気がする。言葉そのものを楽しむものが少ないように感じるのだ。だから、「味が薄い」。
それほど有名でない作家の小さな作品であっても、昔のものは現代のものよりも、読んでいて味わいがある、というのが私の感じるところである。

さて、中島敦である。
高校時代に『山月記』などに接して、ものすごく硬派な作家なのだろうと思い込んでいた。
しかし、全集はこの作家のいろいろな作品を収録しているので面白い。
興味深かったのが、存在の神秘というか、恐怖におののく主人公の心情を書いているものがあったこと。
私も物心つき始めた頃に同じようなことを考えたことがあったなあ、などと思い出した。
中島敦という人の、とても哲学的な側面を垣間見た気がした。

それから、南方ものが面白い。
パラオが日本統治領であった頃の話である。

とても面白い。

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